*HSP/HSCとは?

HSP/HSCとは

HSPとは、[Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)=ひといちばい敏感な人] の略で、頭文字を取ってHSP(エイチエスピー)と呼ばれています。

HSPは、生まれつき繊細で敏感な感受性を持つ人の気質のことを、表しています。
全人類の中で、20%5人に1人の割合で、HSPだといいます。

つまり、5人に1人の割合で、HSPは存在します。
エレイン・N・アーロン(Elaine N.Aron)博士が提唱している心理学的な概念です。

子ども時代のHSPのことを、[Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)=ひといちばい敏感な子ども] HSC(エイチエスシー)と呼ばれています。

HSP/HSCの特性

HSP/HSCには4つの特性があると言われています。

深く処理する

(Depth of processing)
HSP/HSCは、感覚的な刺激の情報を、受け取りやすく深く処理する傾向があります。
そのため、HSP/HSCでない人がそこまで考えないことを瞬時に、じっくり考えるので、真面目に受け取り慎重になったりします。

・物ごとの本質をつくような鋭い質問をする
・あれこれ考え行動を起こすのに時間がかかる

②.過剰に刺激を受けやすい

(being easily Overstimulated)
HSP/HSCでない人が感じないこと、感じる必要のないことにも刺激を受けてしまいます。
感覚的なことだけでなく、人や心や意識にも刺激を感じてしまいます。
一度にたくさんの情報を処理するため、身体や精神的が疲れやすくなります。
何に対して敏感かは、人によって異なります。

・人混みや大きな音が苦手、暑さや寒さ、肌触り、臭いなど敏感に反応してしまう。
・イベントや、友達と遊んで楽しいことでも、すぐにぐったりしてしまいます。

③感情反応が強く、共感力が高い

(Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)
感情や心が揺れやすく、つらい思いをしている人の気持ちを自分のことのように感じ取り理解する。

そのため、人に対して優しく接する。人の心を読むことに長けています。感情移入しやすい。芸術を鑑賞したり、自然を感じたり、感動します。完璧主義。ささいな間違いにも強く反応することも。

・人が怒られていると自分のことのように感じとり、傷ついたり落ち込んだりする。
・言葉の話せない幼児や動物などの気持ちも察することができる。

④ささいな刺激を受ける

(being aware of Subtle Stimuli)
五感の感度がするどく、小さなもの音、人やもののエネルギー直感など、通常「たいしたことない」と思われる、刺激も受け取り苦痛を感じたり、疲れてしまいます。その感覚を引きづります。

・冷蔵庫の機械音、強い光、など刺激を察知する力がとても高い
・カフェインや添加物など、体内での刺激にも敏感に反応する

HSPチェックリスト

 HSPの可能性があるかどうか知るには、以下のチェックリストの項目にあてはまるか、チェックしてみてください。

何げなく言われた言葉とわかっていても傷つき、頭から離れず何日も悩み続けてしまう

 意見が分かれた時、たいてい自分の方が引くので自分は弱い人間だと思っている

 仕事など作業しているところを見られていると焦って作業に集中できない

相手に悪いと思ってしまい断ることができない

人の悩み事や愚痴を聞かされることが多く疲れる

 表面的な雑談に興味を持てず、ミュニケーション力を疑われる

いつも自分のことが後回しになって人生損している気がする

完璧主義、何事も完璧にしないと人から認められないと思っている

HSCの子育てで将来に不安を抱えている

その場の雰囲気が悪いと自分が責任を感じ盛り上げようとして疲れる

機嫌が悪い人がいると、気になって他のことが手につかない

誰かが怒られているのを見たり聞いたりするだけで、心がとても痛む

気の合う人が少ないわかってくれる人がいないと感じる

仕事場で作業をしている人に、声を掛けられない。仕事が遅いと誤解されてしまう

完璧主義であろうとするが、完璧にならず苦しむ

疲れやすい。身体の不調を感じ病院に行ってもどこも悪くないと診断されてしまう

人混みが苦手。長時間人と一緒にいると疲れる

いかがでしたか?

HSPは、「気質」であり、「病気」ではありません。

気質であるということは、生まれつき持っているもということです。

ですので、幼い頃から、その傾向が見られます。

HSCチェックリストでチェックして見て下さい。

HSCチェックリスト

チクチクする素材が苦手

怒られている人を見ると自分も怒られているような気分になる

ちょっとしたことですぐ泣く

席替えや新しい環境に慣れるのに時間がかかる

騒がしいところが苦手

少人数で遊ぶことを好む

すぐにびっくりする

相手の気持ちによく気がつくので期待に応えようと、先生や友達にとって良い子になる

大きな音、刺激、大量の情報に、すぐ圧倒される

大人のような会話をする

いかがでしたか?

HSP/HSCの特性を理解していないと、生きづらさを感じたり、子育てでは、育てにくさを感じ、子育てが辛いと感じてしまうことが少なくありません。

HSP/HSCは、気質なので治すものでもなく、特性を活かして、上手く付き合っていくことで、活き活きと成長することができます。

HSCちゃんも、HSCの気質があることを、気づかれないまま、合わない環境が続くと、心理的負担が強くなります。

乳幼児期には、夜泣き、癇癪、分離不安、学童期には、登園拒否、不登校というこという形で現れることがあります。

HSPさんは、繊細さ故、幼少期の親子関係や周囲との関わりによって、「自己肯定感」が低くなり、それが「生きづらさ」となっています。

自己肯定感が低くなってしまう背景には、敏感さ故、他者優先の関係性を築きやすく、「他人軸」の生き方になってしまうからと考えています。

HSPさんの自己肯定感が下がってしまう「他人軸」の生き方については、こちらに解説していますので、クリックしてご覧下さいね。